2017年03月20日

残業上限:月100時間未満で決定、年960時間残業の抜け穴発覚

残業上限案:特例で年720時間(月平均60時間)まで認める方針
残業時間上限案:月平均60時間、繁忙期100時間、年間720時間

の続報です。

また、「年960時間残業」を可能とする恐ろしい抜け穴も・・・

既に用意されているということが発覚致しましたので、
(毎度の事なので何らかの抜け穴が用意されているだろうとは予想していましたが・・・、やはり!!ですね)

高度プロフェッショナル制度と名称変更し残業代ゼロ法案国会再提出
労働時間規制の見直し・緩和(残業代ゼロ政策)は誰のためなのか?

なども踏まえた上で、関連記事を併せてご紹介致します。


「36協定(サブロク協定)」についてよくわからないという方や、今回の残業上限が何を意味するのかなどについてよくわからないという方は、先に以下の記事をご一読下さいませ

36協定(サブロク協定)について最低限知っておきたいこと


1. 残業「月100時間未満」決定=運輸・建設も規制へ−働き方会議(時事ドットコム)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

政府は、繁忙期に例外的に認める残業時間の上限規制を「月100時間未満」とすることを正式決定した。

残業時間の短縮に向けて国の指針を新たに設け、企業などに対し助言・指導を行うことも確認。
現在は残業時間規制の適用対象外となっている運輸・建設業も対象とする方向で検討する。

会議ではこうした内容を盛り込んだ政労使による上限規制案が提示された。
月内に策定する実行計画に明記する。

規制案は繁忙期の例外的な上限について、

(1)月100時間未満
(2)2〜6カ月の月平均80時間
(3)年720時間(月平均60時間)
(4)月45時間を超える場合は年6カ月まで

としている。

違反した企業には罰則を科す。

新指針は「(月45時間などの)原則的上限に近づける努力が重要」とした労使トップ間の合意を受けたもので、規制案には「新たに労働基準法に指針を定める規定を設ける」と明記した。

これに関し、首相は「指針を定め、100時間未満に足らずとも、助言・指導を行う制度を整備する」と表明した。

===ここまで===


2. 繁忙期残業「100時間未満」 過労死リスク下がるのか(福井新聞)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

政府は3月中にも実行計画を策定し、労働基準法の改正に着手する。

首をかしげたくなる内容である。
現実には過労死ラインすれすれの残業を認めることになる。

「月100時間」はだめでも、「99時間」なら、極端に言えば「99時間59分59秒」であれば合法となる。

煮詰めれば労働者の命か企業の競争力か、をかけた重要な攻防。
この合意で過労死リスクが下がるとは思えない。

健康問題に日ごろ不安を感じている労働者数はメンタル面15・3%、心疾患6・3%、脳血管疾患で5・3%いる(厚労省15年調査)。
決して少なくない数字だ。

規制により労働現場に一層のしわ寄せが行くようでは何のための残業規制かわからない

===ここまで===


3. 残業上限規制決着/責任回避の労使丸投げでは(河北新報)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

これで働く人たちの過労死・過労自殺がなくなるのかどうか、疑問と言うほかない。
事実上、決着した残業時間の上限規制のことである。

月100時間は厚生労働省の脳・心臓疾患に関する労災認定基準の過労死ラインだ。
「100時間以下」、「100時間未満」、この二つの言葉の違いは時間にすればわずか「1秒」にすぎず、実質変わりはない。

2015年度の認定過労死96件のうち、残業が月100時間未満が54件に上ることを考えても、働く人の命と健康が守れるとは到底思えない。

労働条件の決定は労使交渉が基本だとしても、労使任せではらちが明かないからこそ首相自らが是正に乗り出したはずだ。
これでは、肝心のところで責任を回避したのではないかとの疑念を拭えない。


===ここまで===


4. 残業規制 過労死ゼロには程遠い(信毎web)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

過労死をなくす当初の目的には程遠い。

これでは、上限ラインが二つ存在することになる
「原則的な上限」はなし崩しになるだろう。

先送りされた課題も多い。
終業から始業まで一定の休息を義務付ける勤務間インターバル制度導入は、努力義務に終わった。

今回の規制導入で、過少申告強制や、社員が仕事を自宅に持ち帰るケースが増える懸念がある。
問題の根底には、業績の向上を労働者の健康確保より優先する企業の意識がある。

人手不足は言い訳にならないだろう。
必要な人員を確保できないのなら、業務を見直すべきだ。

===ここまで===


5. 残業の上限時間設定を過労死ライン容認の茶番に終わらせてはならない(働き方ASU-NET)
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===ここから===

政府が強行しようとしている「高プロ制の創設」「裁量労働制の拡大」とあわせて考えるなら、これは労働時間法制の前進ではなく、改悪です。

どのように繕ってみても、上限とされる月100時間、2ヵ月平均80時間、年720時間は、過労死ラインの残業時間です。
毎日10時間の残業(18時間労働)を8日続けたら80時間になりますが、そんな働かされ方をされたら、人は脳・心臓疾患か精神障害で死ぬか、倒れるかします。

今回の上限時間案は、そういう働かせ方を許容するだけでなく、法律で公認する点で、過労死の防止を困難にする危険をはらんでいます。
今回示された上限時間が法律になるなら、残業規制どころか、労働時間法制のいっそうの規制緩和に結果します。

今回の改定案では、1週40時間、1日8時間の法定労働時間のうえに、延長の限度時間として月45時間、年360時間の上限を規定し、さらにそのうえに特例を設け、1ヶ月100時間、2ヵ月平均80時間、年720時間まで認めるという制度設計になっています。

こういうトリプル・スタンダートの制度になれば、ベースの法定労働時間はますます規制緩和され、フルタイム労働者にとっての8時間労働制の実質化はますます遠のくことになります。

今急ぐべきは日本弁護士連合会が提案しているように、1日8時間、1週40時間の労働時間規制の原則を維持したうえで、現行の36協定による延長の限度に関する基準−−週15時間、月45時間、年間360時間−−を労基法に明記し、特別条項による追加的延長に関する例外扱いを廃止することです。

===ここまで===


6. 残業規制に抜け穴 年間上限、休日労働含まず(毎日新聞)
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===ここから===

政府は、残業時間の上限規制に関し「月100時間未満」などとする改革案を提示した。

ただし、政府は、年間上限「720時間」には休日労働が含まれていないことを明らかにした。
現在の残業規制を踏まえたものだが、長時間労働是正の「抜け穴」とされる恐れもある。


改革案は

(1)残業時間は「月45時間、年間360時間以下」を原則とする
(2)繁忙期であっても「月100時間未満」「2〜6カ月の月平均がいずれも80時間以下」とする
(3)月45時間を超えるのは年6回まで
(4)繁忙期を含めても「年720時間」を上回らない

などとしている。

このうち、(2)については休日労働を含んだ規制だが、(1)(3)(4)は休日労働が含まれていない。

労基法は週1回の休日を義務付けており、「休日労働」は休日以外に残業する「時間外労働」と区別されている。
現在の基準は時間外労働だけが対象で「月45時間」「年720時間」などはそれを踏襲。
一方、「月100時間未満」などの規制は休日労働も含めた「過労死ライン」に準じて新たに設定したもので、算定する時間に違いがある。

このため、休日労働を含めた実質の上限は「2〜6カ月の平均80時間」となり、計算上は年960時間まで働かせることが可能。

また、現行では残業時間の上限規制の適用除外(例外)になっている建設業と自動車運転業務について、首相は「業界の担い手を確保するためにも長年の慣行を破り、規制を適用する方向としたい」と述べ、規制対象に加える方針を示した。

政府は業界側の意向を踏まえ、実行計画に猶予期間を盛り込む方針。

===ここまで===


7. 残業の上限規制に「抜け穴」 「休日労働」は含まれず(朝日新聞)
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===ここから===

政府が導入を目指す「残業時間の上限規制」で、「720時間(月平均60時間)」と定めた年間の上限に「抜け穴」があることがわかった。

休日に出勤して働く時間が上限の範囲外とされていて、「休日労働」の時間を合わせれば、年に960時間まで働かせられる制度設計になっていた。


労基法は原則として週1日の休日を義務づけている。
新たな規制案では、この「法定休日」(ふつうは日曜)を除く日の時間外労働(残業)だけが上限の範囲とされている。

法定休日に出勤して働いた時間とあわせれば、過労死ラインぎりぎりの「月80時間」の時間外労働を12カ月続けることが可能な制度設計になっている。
政府の担当者は「年720時間の上限に、休日労働を上乗せすることは理論上可能」と認めた。


弁護士は「休日労働について議論がされておらず、真の意味での上限規制になっていない」と指摘する。

===ここまで===


【参考】
よろしければ、以下も参考になさって下さいねー。


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posted by 西区地域労組 at 13:50| 雇われて働く人に関係するニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする