2017年01月29日

残業時間上限案:月平均60時間、繁忙期100時間、年間720時間

36協定(サブロク協定)について最低限知っておきたいこと
36協定の特別条項等の見直しによる残業時間上限規制強化を検討開始
労働基準法違反66%、違法残業44%、過労死ライン超え78%
過労死の労災請求を行った企業の半数で違法残業、8割が労働法違反
長時間労働・パワハラ等による過労自殺はなぜなくならないのか?

などの記事をご紹介しておりますが・・・

日本では労働時間の規制が事実上なく、労働者を際限なくしかも合法的に働かせることができるという恐ろしい話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
これは、36協定(労働基準法36条に基づく時間外・休日労働に関する労使協定)の特別条項から来ており、残業時間を事実上青天井にできる「抜け穴」や「法の抜け道」などと言われています。

その36協定の特別条項等の見直しによって、残業時間の上限の規制・強化を行う検討を始めたようです。

しかしながら、その後の動きを見ると・・

高度プロフェッショナル制度と名称変更し残業代ゼロ法案国会再提出
労働時間規制の見直し・緩和(残業代ゼロ政策)は誰のためなのか?

のこともあり、

これで本当に残業時間の上限を規制・強化していると言えるのか?
残業時間を事実上青天井にできる「抜け穴」や「法の抜け道」を、本当にふさぐつもりはあるのか?
むしろ、持ち帰り残業やサービス残業等が増えてしまうのではないか?

これで本当に過労死や過労自殺がなくなるのか?
過労死や過労自殺をなくす気持ちが本当にあるのか?

36協定の特別条項を見直す」という名目で、労働基準法をただ変えたいだけではないのか?
「残業代ゼロ法案」等を通したいがために、まずは「残業時間の上限がないよりあった方がいい」といった賛同が得られやすいと思しきところを狙って、労働基準法を変えようとしているだけではないのか?
変えやすそうなところから労働基準法をとりあえず変えてしまい、その後なし崩しに労働基準法を改悪しようと目論んでいるのではないか?

などと、心配になってしまいます。

上記を踏まえた上で、関連記事をご紹介致します。

「36協定(サブロク協定)」についてよくわからないという方や、今回の残業上限が何を意味するのかなどについてよくわからないという方は、先に以下の記事をご一読下さいませ

36協定(サブロク協定)について最低限知っておきたいこと


1. 残業上限、月平均60時間で規制 政府原案(日本経済新聞)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

政府は、企業の残業時間を月60時間に制限する上限規制の原案をまとめた。

企業の繁閑に配慮し、忙しい月は100時間までの残業を認めるが、年間では月平均60時間に抑えるよう企業に義務付ける。
原則として全業種を対象にして違反企業には罰則を科す。

労使の代表や与党とも調整し、年内に労働基準法の改正案を国会に提出する。

===ここまで===


2. 残業上限、月平均60時間=繁忙期は100時間−政府調整(時事ドットコム)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

政府が、残業時間の上限を年720時間、月平均60時間とする方向で調整していることが分かった。
繁忙期は月100時間まで認めるが、2カ月平均で月80時間の制限も設ける。

青天井の残業が事実上可能な労使間の「36(さぶろく)協定」を見直し、ほぼ全業種を対象に上限を設定。
違反企業に罰則を科し、過労死を招くケースもある長時間労働を是正する。

厚生労働省は、過労死の労災認定基準について「1カ月100時間超の残業」または「2〜6カ月間平均で月80時間超の残業」と定めている。
これら過労死の基準に抵触せず、企業活動の実態にも配慮し、残業の上限を設ける。

法定労働時間は1日8時間、週40時間だが、労基法36条に基づく36協定を結ぶと、この時間を超えて働かせることができる
残業時間の上限は月45時間、年360時間だが、特別条項付きの36協定なら、1年間のうち半年は無制限で残業させることが可能となっている。

今後は特別条項付きの協定を結んだ場合でも残業時間を年720時間、月平均60時間に制限する。

政府は年内に労働基準法改正案を提出し、2019年度にも上限規制を導入したい考えだ。

===ここまで===


3. 残業上限は月60時間、繁忙期100時間 政府が改革案(朝日新聞)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

政府は、これまで事実上、青天井になっていた長時間労働に制限を設け、残業時間の上限を繁忙期も含めて年間720時間、月平均60時間とする方向で調整に入った。

忙しい時には月最大100時間、2カ月の月平均80時間までの残業は認める。

その残業時間は「月45時間、年360時間以内にするのがのぞましい」としているが、労使間で「特別条項」を付ければ、年6カ月までは青天井にできる。
長時間の残業を設定しても罰則がないため、長時間労働や過労死を生む原因と指摘されていた。

いわゆる「過労死ライン」と呼ばれる過労死の労災認定基準は、1カ月100時間、または2〜6カ月の月平均80時間とされている。

このため政府は、労働基準法を改正し、残業時間の上限を原則として「月45時間」「年間360時間」と規定。
そのうえで、企業の繁忙期に対応できるよう6カ月は例外を設け、「月最大100時間」「2カ月の月平均80時間」の残業を認める。

その場合でも、「年間720時間」「月平均60時間」に抑えるよう義務づける。
違反に対しては、罰則を科す。

===ここまで===


4. 残業 月平均60時間 上限規制、繁忙期は100時間まで 政府最終調整(毎日新聞)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

政府が長時間労働の是正などを目指す働き方改革で、新たに導入する残業時間の上限規制について、年間で月平均60時間(年間計720時間)、繁忙期は最大で月100時間まで認める方向で最終調整に入ったことが分かった。

2カ月連続で長時間働く場合は、平均80時間までとする。

3月までにまとめる実行計画に盛り込み、労働基準法改正案を年内に国会に提出する方針だが、「過労死ライン」ぎりぎりまで残業を認める案を巡り反発が出そうだ。

政府は、過労死ラインの基準である「1カ月100時間超の残業」または「2〜6カ月平均で月80時間超の残業」を踏まえ、特別条項について年間720時間、月最大で100時間の上限を設ける方向だ。

一部の職種については上限規制の適用対象外とし、厳罰化は見送る方針だ。

===ここまで===


5. 長時間労働規制 ひと月100時間!?(BLOGOS)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

「月平均60時間」
この「月平均」という言葉がクセモノ。

「月平均60時間」ということは即ち、60時間×12ケ月=720時間で、「年間720時間」ということ。
これは36協定の年間上限時間=360時間の2倍に当たるもの。

ひと月の上限時間については「繁忙期は月100時間」
「繁忙期は」との修飾語はついているけれど、これは即ち「100時間」というひと月当たりの上限規制のこと。

「ひと月当たり100時間」という規制は、全くもって有効な規制とは言えません。
ましていわんや、それを「月平均」などと言った「目くらまし」のような説明で国民に見せようとする政府の態度は不誠実極まりないものです。

===ここまで===


6. 残業時間の見直し、上限年720時間で政府が調整へ!条件付きで月100時間もOK!批判の声も(情報速報ドットコム)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

働き方を変革する気ないやろ!

おい、平均かいw
忙しい時は100まで認めて最終は平均て。

月60時間とか、繁忙期月100時間とか残業抑制のための上限時間とはとても思えない。

月100時間以上残業して、その社員が死亡したら普通過労死が適用されます。
つまり遺族が訴えれば、会社に責任が生じることになるので、本来、会社は社員に長時間残業をさせてはいけないのです。

これ、結構ザルになりそうな気がする。
結局のところ例外規定は設けるのね…
どうせ、100時間って事になり、それ以降はサビ残…あれ…今までと変わらない。

上限設けても意味ないんだよな。
申告させないだけだから。
残業上限設けても、それ以上はサービスになるだけだから意味ないんだよな。

1日平均すると3時間だけど、ウチの場合、休日出勤カウントされるから、油断すると超える。
結局、許容残業時間ぎりぎり+サービス残業で押し切られそうですな。

本当はこれだけ 働いていれば、ものすごい 金持ちなのだが・・
働いた金、何処に消えてるんだろう。

電通や三菱も槍玉にあげられているけど、裏に何かあるでしょ。
大企業の経営者のような富裕層の声を代弁する政党で、そういう人達に不利になる政策をするわけがない。
期待する方が間違っている。

北欧では、6時間でも結構な水準でやっていけるのに・・
労働生産性 日本は主要7か国の中で最下位。
そもそも・・と思わないかい?

===ここまで===


【上記の続報は以下をご参照下さい】
残業上限:月100時間未満で決定、年960時間残業の抜け穴発覚
残業上限案:特例で年720時間(月平均60時間)まで認める方針


【参考までに】
日本のメディアでは今のところ何故か報じられていないようですが、海外メディアで最近報じられた記事に改めて危機感を抱いたため、参考までに2つご紹介致します。


経済民主主義指数 日本はワースト4位
「経済民主主義指数」とは、OECD中の32カ国の雇用環境や社会保障など労働者の自己決定権がどこまで保障されているかを数値化したものです。
重視した調査項目は3つあり、

1. 職場および労働者の権利
2. 経済に関する決定権の分配
3. マクロ経済政策における決定権の透明性と民主化度

です。
貧困や格差が大きいほど、経済民主主義指数が低下することが明らかになっています。

この「経済民主主義指数」において、日本はなんとワースト4位と評価されています。


民主主義指数 日本は前年に引き続き「欠陥のある民主主義」
「民主主義指数」とは、

1. 選挙過程と多様性
2. 政府機能
3. 政治参加
4. 政治文化
5. 市民の自由

の5つの項目を10点満点で評価し、その平均点に応じて、

1. 完全な民主主義
2. 欠陥のある民主主義
3. 混合政治体制
4. 独裁政治体制

の4ランクに分けるというものです。
この調査では、選挙等の制度があるだけでは、民主主義国家とはみなされないようです。

日本は民主主義国家のイメージをお持ちの方も多いとは思いますが、実は2015年から「欠陥のある民主主義」に転落しています。


【参考】
よろしければ、以下も参考になさって下さいねー。


どんな解雇なら不当で、どんな解雇なら不当ではないの?
なぜ会社は辞表(退職願・退職届)を書かせようとするのか?
「クビだ!」等と言われた時、やるべきこととやってはいけないこと
社長や上司の一言で即日解雇って、あり?なし?

会社が労災を認めない、会社が労災の申請をしてくれない時の対処方法
労災認定基準:労働基準監督署はどんな基準で労災を判断するのか
うつ病等の労災認定基準:パワハラ、セクハラ、長時間労働など
勤務先の会社の労災保険加入状況を調べる方法

36協定(サブロク協定)について最低限知っておきたいこと
サービス残業:裁量労働制、年俸制、ノー残業デーにご注意下さい
年俸制、管理職、営業職、技術職などってサービス残業が普通なの?
残業代が出ない時に自力で請求できる方法とは?労働審判制度とは?
自社製品の購入を強制された時って、断ったらダメなの?
パワハラ(パワーハラスメント)を厚生労働省が6類型に分類
会社が辞めさせてくれない、辞めたいのに退職させてもらえない時には

勤務先の会社の雇用保険加入状況を調べる方法
雇用保険料が天引きされていたのに失業金がもらえない時
長時間労働等で自主退職する前に知っておきたい失業金の事

企業の厚生年金と健康保険の加入状況や保険料納付状況を調べる方法
給料から天引きされた年金の納付状況を確認する方法

労働者って誰のこと?正社員以外も労働者なの?
労働法って何?労働基準法(労基法)と何がどう違うの?
労働契約法って何?労働基準法とどう違うの?
就業規則って何?法律違反になるケースって?
雇用契約や就業規則と労働基準法(労基法)ではどちらが優先されるか?

解雇やサービス残業、パワハラやセクハラ等に対抗する方法:団体交渉(団交)
ブラック会社に泣かされないためにも知っておきたいこと
ブラック会社に泣かされないためにやっておきたいこと
「就活とブラック企業――現代の若者の働きかた事情(ブラック企業の見分け方など)」

労働組合とは(1)(超基本編)
労働組合とは(2)(「社内に労働組合がない時は?」編)
労働組合とは(3)(「労働組合の種類って?」編)
労働組合とは(4)(「労働組合のあるべき姿って?編)」
労働組合とは(5)(「労働組合の存在意義って何だろう?」編)
労働組合をつくったり加入したりすることに社長は反対できるのか?
労働組合があればブラック企業じゃない!?御用組合(名ばかり労働組合)に注意

勤務先が大阪市西区にある方の無料労働相談はコチラ
勤務先が大阪市西区以外にある方(大阪以外も含む)の無料労働相談はコチラ
学生・生徒の方がブラックバイトの被害に遭った際の対処方法や相談先はコチラ
労基法違反等の情報提供匿名メール24時間受付窓口(本人以外からも可)
求人票と労働条件が異なる際の相談窓口:ハローワーク求人ホットライン
労働基準監督署(労基署)、ハローワーク、総合労働相談コーナーの違い
解雇や職場いじめなど、他の人は何をどんな風に相談してるの?



少しだけど役に立ったと感じて下さった方は、
ここをクリックして頂けると嬉しいです。<(_ _)>



posted by 西区地域労組 at 11:10| 雇われて働く人に関係するニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする