2016年06月12日

マタハラ過去最多の大幅増、パタハラも増加傾向:労働局への相談

マタニティーハラスメント(マタハラ)を派遣の約5割、正社員の約2割が経験

という記事を以前ご紹介しておりました。

その時にも明記致しましたが、不当な解雇、雇い止め、派遣切り、賃金未払いや引き下げ、雇用保険や社会保険の未加入、サービス残業、長時間労働、セクハラやパワハラなどの職場いじめ、うつ病、過労死など、このような労働問題というのは実は複合的に起きていることがよくあります。

例えば、パワハラなどの職場いじめをされ + その結果うつ病になり + 病気で労務提供ができないから自主退職するよう強制されるといったものです。
つまり、実際は不当な解雇や雇い止めなのですが、会社側が会社都合退職にしたくないが故にパワハラを行い、労働者が自ら辞めるように仕向けて自主退職させるという流れです。

中でも、マタニティーハラスメント(マタハラ) + 不当な解雇や雇い止めや派遣切りは非常に深刻な状況で、以前から大きな社会問題となっています。

そんな中、厚生労働省から・・・

マタニティーハラスメント(マタハラ)やパタニティハラスメント(パタハラ)に関する新たな調査結果が公表されたので、関連記事をご紹介致します。


1. マタハラ相談、最多の4200件超 15年度19%増(日本経済新聞)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

職場で妊娠や出産、育児休業を理由に退職や降格などを迫られるマタニティーハラスメント(マタハラ)に関し、2015年度に都道府県労働局に労働者から寄せられた相談件数が前年度比19%増の4269件に上り、過去最多となったことが分かった。

相談の内訳は、男女雇用機会均等法の禁止する「婚姻や妊娠、出産などを理由とする不利益な取り扱い」に関する相談が18%増の2650件、育児・介護休業法が禁止する「育児休業に係る不利益な取り扱い」に関する相談が21%増の1619件だった。

育休取得に関する相談では、男性の相談件数が61件と倍増し、子育てに積極的な男性の育休を妨げる「パタニティーハラスメント」(パタハラ)の増加もうかがえる。

===ここまで===


2. マタハラ相談、過去最多4269件 認知広がり声上げる(東京新聞)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

マタハラに関する相談は、一〇〜一四年度の五年間は三千二百〜三千六百件程度で推移。
大幅増となった背景について、厚労省雇用均等政策課は「社会的に認知されたことでマタハラに対して声を上げ、企業への是正指導を希望する労働者が増えた」としている。

マタハラの判断基準について、厚労省は昨年三月「原則として妊娠・出産などから一年以内に女性が不利益な取り扱いを受けた場合は直ちに違法と判断する」と明確化して労働局に通知した。
毎年度約二十〜三十件にとどまっていたマタハラ関連の是正指導の件数も八十四件に増加した。

厚労省は昨年五月、是正勧告に従わない悪質事業所の実名を公表するなどの措置を徹底するよう全国の労働局に指示。
昨年九月には男女雇用機会均等法に基づいて初めて、是正勧告に従わなかった事業所名を公表した。

===ここまで===


3. マタハラ:相談が過去最多 15年に厳格対応通知したが…(毎日新聞)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

結婚や出産、育児に関連して退職強要や降格など不当な扱いを受けたとする労働者からの相談が2015年度に4269件に上り、過去最多だったことが厚生労働省のまとめで分かった。

全国の労働局に15年度に寄せられた経営者、労働者からの相談件数をまとめた。
総件数は8万4210件で、14年度より13%減ったが、うち労働者からの相談は2万6368件で5%増えていた。

結婚や妊娠、出産を巡り不利益な扱いを受けた労働者からの相談は2650件で14年度に比べ17.7%増。
育児休業に関して不当な扱いを受けたとの相談は1619件で14年度比20.8%増だった。

相談を受ける労働局・雇用環境均等部は相談に対し、是正指導や紛争解決の支援に当たるが、妊娠・出産に関連した是正指導は84件にとどまっている。

相談者が会社側と争いになることを心配して是正指導を求めないケースが多いためという。

厚労省では、マタハラが社会問題化したこともあり、昨年マタハラの判断基準を「原則として妊娠・出産から1年以内に女性が不利益な取り扱いを受けた場合はただちに違法と判断する」と厳格な対応をするよう労働局に通知を出している。

===ここまで===


【参考までに】
妊娠・出産等を理由として女性に不利益な取扱いをすることは禁止されています(男女雇用機会均等法)
事業主の以下の行為は禁止されています。

[1] 女性労働者が婚姻、妊娠、出産した場合には退職する旨をあらかじめ定めること
[2] 婚姻を理由に女性労働者を解雇すること
[3] 厚生労働省令で定められている事由を理由に、女性労働者に対し不利益な取扱いをすること

また、妊娠中・産後1年以内の解雇は、事業主が、妊娠等が理由ではないことを証明しない限り無効とされています。

厚生労働省令で定められている事由は、以下の通りです。

1. 妊娠したこと
2. 出産したこと
3. 母性健康管理措置を求め、または受けたこと
4. 坑内業務・危険有害業務に就けないこと、これらの業務に就かないことの申出をしたこと、またはこれらの業務に就かなかったこと
5. 産前休業を請求したことまたは産前休業したこと、産後に就業できないこと、または産後休業したこと
6. 軽易業務への転換を請求し、または転換したこと
7. 時間外等に就業しないことを請求し、または時間外等に就業しなかったこと
8. 育児時間の請求をし、または取得したこと
9. 妊娠または出産に起因する症状により労働できないこと、労働できなかったこと、または能率が低下したこと


不利益取扱いの禁止(育児介護休業法)
事業主は、育児休業、介護休業、子の看護休暇、介護休暇、所定外労働の制限、所定労働時間の短縮措置、時間外労働の制限及び深夜業の制限について、その申出をしたこと又は取得等を理由として、労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはいけません。

(1) 育児休業、介護休業、子の看護休暇、介護休暇、所定外労働の制限、所定労働時間の短縮措置、時間外労働の制限及び深夜業の制限について、その申出をしたこと又は取得したこと等を理由として行う解雇その他不利益な取扱いの意思表示は無効と解されます。

(2) 事業主に対して禁止される解雇その他不利益な取扱いは、労働者が育児休業等の申出等をしたこととの間に因果関係がある行為です(指針)。

育児休業の申出又は取得をしたことを契機として、不利益取扱いが行われた場合、原則として、法違反となります。
※但し、例外あり

(3) 解雇その他不利益な取扱いとなる行為には、例えば、次に掲げるものが該当します(指針)。
@ 解雇すること
A 期間を定めて雇用される者について、契約の更新をしないこと
B あらかじめ契約の更新回数の上限が明示されている場合に、当該回数を引き下げること
C 退職又は正社員をパートタイム労働者等の非正規社員とするような労働契約内容の変更の強要を行うこと
D 自宅待機を命ずること
E 労働者が希望する期間を超えて、その意に反して所定外労働の制限、時間外労働の制限、深夜業の制限又は所定労働時間の短縮措置等を適用すること
F 降格させること
G 減給をし、又は賞与等において不利益な算定を行うこと
H 昇進・昇格の人事考課において不利益な評価を行うこと
I 不利益な配置の変更を行うこと
J 就業環境を害すること

(4) (3)の@〜Jは、あくまでも「解雇その他不利益な取扱い」の例示であり、ここに掲げていない行為についても個別具体的な事情を勘案すれば、不利益取扱いに該当するケースもあり得ます。


【参考】
よろしければ、以下も参考になさって下さいねー。


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posted by 西区地域労組 at 16:30| 雇われて働く人に関係するニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする