2015年02月15日

高度プロフェッショナル制度と名称変更し残業代ゼロ法案国会再提出

労働時間規制の見直し・緩和(残業代ゼロ政策)は誰のためなのか?(1)
労働時間規制の見直し・緩和(残業代ゼロ政策)は誰のためなのか?(2)
労働時間規制の見直し・緩和(残業代ゼロ政策)は誰のためなのか?(3)

にて、どのような労働時間規制の見直し・緩和(いわゆる「残業代ゼロ法案」)を行おうとしているのか、何の目的があって誰のために労働時間規制の見直し・緩和(残業代ゼロ)を行おうとしているとしているのか、どのような「労働時間制度」を新たに創設しようとしているのかについてご紹介しておりました。

とは言えども、

「どのような法案なのかよくわからない」
「何が問題なのかよくわからない」
「高給取りじゃないから、自分には関係ない」
「自分の会社ではサービス残業が普通で、もともと残業代が出ていないから、残業代ゼロになろうとどうなろうとどうでもいい」

という方もいらっしゃると思いますので、よろしければ先に以下をご覧下さいませ。
「ブラックジャックによろしく」というマンガを使ったパロディサイトで、非常にわかりやすいです。

ブラック法案によろしく


その後、この法案は「高度プロフェッショナル制度」と名称を変えた上で・・・

国会に再提出されるなどの動きがありましたので、「高度プロフェッショナル制度」(いわゆる「残業代ゼロ法案」)に関係する続報とも言える関連記事をご紹介します。


1. 成果で報酬の新たな労働制度創設へ報告書(NHK NEWS WEB)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

働いた時間ではなく成果で報酬を決める新たな労働制度「高度プロフェッショナル制度」や、この制度とは別の一般の労働者の長時間労働対策を盛り込んだ報告書が取りまとめられました。

新たな労働制度については、年収が1075万円以上で高い職業能力を持ち職務範囲が明確な人を対象とし、企業側に労働時間に上限を設けるなどの長時間労働対策を取ることを制度導入の条件としています。
報告書では制度に反対していた労働組合の意見にも触れたうえで、「制度を創設することが適当だ」としています。

また、一般の労働者の長時間労働対策では、年間10日以上の有給休暇が付与されている従業員に年5日の有給休暇を取得させることを企業に義務づけるほか、中小企業が従業員に月60時間を超える残業をさせた場合、平成31年4月から割増賃金を今の25%から大企業と同じ50%に引き上げることが盛り込まれました。

今回の報告書は、平成20年以来7年ぶりとなる労働基準法の改正に向け取りまとめられました。
今の日本について、働き盛りの世代で長時間労働が改善されておらず、仕事と生活の調和の取れた働き方を広げていくことが喫緊の課題だとして、柔軟な働き方の推進や長時間労働を抑制するための改正点が挙げられています。

このうち新たな労働制度、「高度プロフェッショナル制度」は、労働時間と賃金の関係を完全に切り離した初めての制度になります。
制度の対象になれば労働時間の規制から外れ残業代が出なくなりますが、働いた時間ではなく成果で報酬が決まることを希望する労働者の意欲や能力を発揮できるとしています。

対象となるのは、高い職業能力を持ち職務の範囲が明確で、ボーナスの変動部分などを除いた年収が平均給与額の3倍を相当程度上回っている人と法案で規定される見通しです。
証券会社のアナリストやコンサルタント、製薬会社の研究職などで、年収1075万円以上の人を想定していて、具体的な職種や年収は、法案の成立後、厚生労働省が省令で定めるとしています。

対象となった人の長時間労働を防ぐ対策も盛り込まれています。
企業には対象者の労働時間の把握を義務づけ、労働時間に上限を設ける案、1日のうちに継続した休息時間を設け深夜労働の日数を制限する案、年間104日以上の休日を与える案の3つのうち、いずれかを適用することを制度導入の条件としています。

また報告書では、一般の労働者のための新たな長時間労働対策も導入するとしています。
月60時間を超える残業代の割増率を、平成31年4月から、中小企業でも今の25%から大企業と同じ50%に引き上げるほか、年間10日以上の有給休暇が付与されている従業員に、年5日の有給休暇を取得させることを企業に義務づけました。

このほか実際に働いた時間とは関係なく、一定の時間、働いたものとみなして賃金を支払う「裁量労働制」についても制度を見直します。
現在は、企業の中枢部門で経営に関わる企画の立案や情報分析などの業務に限定されている「企画業務型」と呼ばれる裁量労働制について、法人を相手に金融商品を開発して販売する業務といった一部の営業職にも適用範囲を広げるなどとしています。

===ここまで===


2. 「脱時間給」制へ最終報告…今国会に法案提出(読売新聞)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

厚生労働省は、労働制度改革についての最終報告書をまとめた。

働いた時間ではなく、成果に応じて賃金を決める「脱時間給」(高度プロフェッショナル)制度の創設や、有給休暇の取得促進などが盛り込まれた。
来年4月施行を目指し、労働基準法など関連法の改正案を通常国会に提出する。

「脱時間給」制度は、年収1075万円以上で為替ディーラーなど高度な専門業務に就く人が対象。
企業側は本人の同意を得た上で、

▽ 在社時間などに上限を設定▽終業から翌日の始業まで一定時間を空け、1か月の深夜労働の回数を制限
▽ 年104日以上の休日

のいずれかの過労防止措置を講じなければならない。

正社員などフルタイムで働く労働者らの健康確保策として、企業に対し、有給休暇のうち「年5日」を消化させるよう義務づける。
中小企業に対しては、月60時間超の時間外労働に支払う割増賃金の割増率を現行の25%から50%以上に引き上げ、大企業並みにすることも盛り込んだ。

引き上げは法改正から3年後とする。

===ここまで===


3. 成果賃金導入の報告書 「健康確保」義務付け(毎日新聞)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

労働時間ではなく成果に対して賃金を支払う「ホワイトカラー・エグゼンプション」制度の導入など労働基準法の見直しを検討していた労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)の分科会は、同制度の対象者を労基法の労働時間規制から除外することなどを盛り込んだ報告書をまとめた。

報告書をもとに厚労省は労基法の改正案を作成し、今国会に提出。
2016年4月の施行を目指す。

報告には、「高度プロフェッショナル制」の名称でホワイトカラー・エグゼンプションの制度内容が盛り込まれ、「健康確保措置」を義務づけた。
他に、

▽ 裁量労働制の対象となる企画業務の拡大
▽ フレックスタイム制の労働時間の調整期間を1カ月単位から3カ月に拡大

など、労働時間に関する規制緩和も盛り込んだ。

一方で、月60時間を超える残業の割増賃金を50%以上とする規定を、大企業に加えて中小企業にも適用するとした。
また、有給休暇の取得を拡大させるため、年5日の有給休暇の取得時期の指定を使用者側に義務付けることも掲げた。

同審議会は労働者使用者、公益代表の3者で構成される。
会合では労働側委員が

「労働者の命と健康を守る(時間)規制になぜ穴をあけるのか。理解も同意もできない」

と厳しい口調で反対を主張した。

使用者側委員は

「働き方の選択肢を広げることは変化に対応する意味でも重要だ」

と語った。

労政審は3者の合意が前提だが、労使の溝は埋まらないまま、労働側の反対を押し切る形で報告書をまとめた。

審議会を傍聴していた東京過労死を考える家族の会は

「長時間労働の抑制に実効性のある提案はなく、この制度の下で過労死が起きたらどう対応するのか」

と話した。

今回の労働政策審議会の報告で一番の目玉は、ホワイトカラー・エグゼンプションの導入だ。

同制度は、第1次安倍政権でも検討し、労働基準法改正案の要綱まで作成したが、2007年に国会提案を断念。
1日8時間、週40時間という労働時間規制から除外される仕組みに対し、「長時間労働を助長する過労死促進法だ」などの批判が高まったからだ。

今回は、長時間労働助長の批判をかわすため、制度の対象者に「健康確保措置」を義務づけることを盛り込んだ。
具体的には

(1)勤務の終わりと次の勤務の開始の間に一定の休息時間を設けるインターバル規制
(2)1カ月または3カ月を区切りとする労働時間の上限規制
(3)4週で4日以上、年間104日以上の休日の取得

の三つの選択肢を設け、このうち一つの措置を取ることを義務化した。

しかし、過労死の遺族らからは、労働時間に関する(1)(2)と休日に関する(3)の規制がばらばらになっていることに対し、

「時間と休日を組み合わせなければ長時間労働抑制の実効性はない」

との批判が出ている。

制度の対象は、全労働者の平均年収の3倍を超え、高度で専門的な仕事に就く者とされた。
労働側は、将来、年収要件の引き下げで対象が拡大することに懸念を示している。

厚生労働相は会見で

「より付加価値の高い産業に産業構造を転換し、生産性を上げていくことが必要だ」

とエグゼンプション導入の必要性を強調した。制度の是非や健康確保措置の実効性について、さらに踏み込んだ議論が求められる。

===ここまで===


4. 「残業代ゼロ」法案提出へ 厚労省、来春の実施目指す(朝日新聞)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

厚生労働省の労働政策審議会がまとめた報告書に、「残業代ゼロ」となる新しい働き方が盛り込まれた。
安倍政権が掲げる成長戦略の目玉の一つで、反対を続けた労働側は最後は押し切られた。

働き過ぎを防ぐ仕組みは十分なのか、疑問は残ったままだ。

安倍晋三首相は、施政方針演説で「労働時間に画一的な枠をはめる労働制度、社会の発想を、大きく改めていかなければならない」と語り、なかなか手のつけられない「岩盤規制」とみなす雇用分野の改革に意欲を示した。

「残業代ゼロ」となる働き方をつくるのは、その岩盤規制に風穴を開ける改革という位置づけだ。
安倍首相は「時間ではなく、成果で評価する新たな労働制度を選べるようにする」として、政権の成長戦略にこの制度の創設を盛り込んだ。

同様の制度は、第1次安倍政権でも検討されたが、参院選を前に世論の猛反発にあい断念した経緯がある。
政権にとっては、8年ぶりの再挑戦でもある。

今回の対象者は「年収1千万円以上で、高度な職業能力を有する労働者」と昨夏の成長戦略で大枠は決定済み。
労働、経営、有識者の3者で構成される労政審に求められたのは、その大枠の範囲内で細かい制度を検討することだった。

労政審では、連合の総合労働局長が

「労働者の健康と命を守る規制を外し、長時間労働をまねく」

と反対したが、司会の東大大学院教授は報告書をまとめることを宣言。

昨年9月から10回を超えた労政審での議論はこの日、2時間足らずで終わった。

今回の報告書では、対象となる働き手に対し、企業は年間104日の休日を取得させることなどを条件に、働いた時間にかかわらず残業代や深夜・休日手当を支払わなくてもよい、とした。
一方で、賃金制度のあり方には踏み込まず、「成果に応じて賃金を増やす」ことを導入企業に約束させるわけではない。

導入した企業が従来の年功序列型の賃金を維持していた場合、対象の働き手にとっては、成果をあげても賃金は増えない、ということもありうる。
労働側が「新たな制度は残業代がゼロになるだけだ」と主張するのはこのためだ。

導入ありきで議論を進めたこともあり、対象となる職種は為替ディーラーやアナリストなど一部に限定された。
企業からは「使い勝手が悪いのでは」との見方も出ている。

ある大手銀行の関係者は

「一部しか対象にならない『残業代ゼロ』より、営業職が対象になる裁量労働制の拡大の方が対象の人数も多く、影響が大きい」

と話す。

年収1千万円を超える給与所得者は、管理職を含め全体の約4%。
経営側は「対象者は幅広い方が望ましい」と求める。

労政審終了後、経団連の労働法制本部主幹は

「高い技術を持ったIT技術者なども対象になるよう主張したい」

と述べ、対象の拡大を求めていく考えを示した。

「残業代ゼロ」に似た制度があるのが米国だ。
管理職や専門職につく一部のホワイトカラーに対し、残業代の支払い義務の適用を除外する(エグゼンプション)ことから、「ホワイトカラー・エグゼンプション」(WE)と呼ばれる。

米国の制度を調査した日本労働弁護団の弁護士によると、WEの対象者の労働時間は対象外の人より長くなる傾向にある。

「残業代を払わなくてよければ労働時間が抑制できずに、業務量は増えて長く働かされる」

と指摘する。

WEをめぐっては、1990年代半ばから制度の対象となった労働者が、本来もらうべき残業代の支払いを求める集団訴訟を相次いで起こした。
2004年に対象者の収入の要件が引き上げられたが、訴訟は減らず、オバマ政権は、制度見直しに着手している。

厚労省によると、働き過ぎを防ぐため、英国やフランスは時間外労働も含めた働く時間を「週48時間」を上限とし、終業と始業の間に11時間の休息を義務づける「インターバル規制」を設ける。
労政審でも、労働側が全労働者に上限規制やインターバル規制を導入するよう求めたが、経営側と合意できずに盛り込まれなかった。


〈裁量労働制と「残業代ゼロ」〉
裁量労働制は、労使であらかじめ想定した労働時間に応じ、残業代を含めて賃金が払われる。
研究者や弁護士ら専門職や企画・調査部門などを対象とする。

実際に働いた時間が想定を超えても追加の残業代は出ないが、深夜や休日に働いた場合の割増賃金は出る。
年収による条件はない。

「残業代ゼロ」となる働き方は残業や深夜、休日の割増賃金が一切出ない。


【参考】
よろしければ、以下も参考になさって下さいねー。


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posted by 西区地域労組 at 13:05| 雇われて働く人に関係するニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする