2016年09月11日

36協定の特別条項等の見直しによる残業時間上限規制強化を検討開始

36協定(サブロク協定)について最低限知っておきたいこと
長時間労働・パワハラ等による過労自殺はなぜなくならないのか?
7割以上で労働基準法違反、約半数で違法残業、過労死ライン超えも
過労死の労災請求を行った企業の半数で違法残業、8割が労働法違反
過労死とは?過労自殺って何?命より大切な仕事なんてあるの?

などの記事をご紹介しておりますが・・・

日本の場合、労働時間の規制が事実上なく、労働者を際限なくしかも合法的に働かせることができるという恐ろしい話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
これは、36協定(労働基準法36条に基づく時間外・休日労働に関する労使協定)の特別条項から来ており、残業時間を事実上青天井にできる「抜け穴」や「法の抜け道」などと言われています。

その36協定の特別条項等の見直しによって、残業時間の上限の規制・強化を行う検討を始めたようです。

但し・・・

高度プロフェッショナル制度と名称変更し残業代ゼロ法案国会再提出
労働時間規制の見直し・緩和(残業代ゼロ政策)は誰のためなのか?

などのこともあるため、それを踏まえた上で関連記事をご紹介いたします。

「36協定(サブロク協定)」についてよくわからないという方や、今回の残業上限が何を意味するのかなどについてよくわからないという方は、先に以下の記事をご一読下さいませ

36協定(サブロク協定)について最低限知っておきたいこと


1. 厚労省 「36協定」のあり方見直し検討開始(NHK NEWS WEB)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

厚生労働省で、働き方改革を推進するために設けられた検討会の初めての会合が開かれ、労働法制や経営の専門家などがいわゆる「36協定」について議論しました。

検討会では「長時間労働を前提にした日本の経営のあり方を見直すべきだ」という意見が出た一方、「時間外労働に上限を設ければ、サービス残業が生まれるおそれがある」といった意見が出されました。

厚生労働省は、時間外労働に上限を設けるかどうかなど議論を行い、政府の「働き方改革実現会議」に報告したいとしています。

===ここまで===


2. 残業上限規制へ実態把握を優先 厚労省会議が初会合(日本経済新聞)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

厚生労働省は、残業時間の上限規制についての有識者会議の議論をスタートさせた。

政府の働き方改革実現会議と連携し、事実上、残業時間が際限なく延ばせる現状を是正する狙いだ。
過度な長時間労働が常態化する原因の実態把握を進め、規制対象となる業種の絞り込みも検討する。

労働基準法で定められた時間を超える労働を命じる際は、労使で「36(さぶろく)協定」を結ぶ必要がある。
政府が問題視しているのは協定の特別条項だ。

青天井で残業時間を延ばせるため、専門家からは長時間労働の一因と批判されている。
これに一定の“天井”を設けるのが今回の上限規制議論の本丸だ。

現状の36協定でも業務上の必要性から建設業や運輸業など適用が除外されている業種が複数ある。
上限規制を設ける上での焦点の一つが適用する業種の範囲だ。

会合では「多様な職種や業種がある日本では一律の規制は困難」との意見が出た。
過剰な長時間労働が深刻な業種は運輸業やIT(情報技術)業界などに限られるため、規制対象となる業種はある程度絞り込まれる見通しだ。

厚生労働相は「長時間労働を解消すること自体は労使ともに賛成」と指摘する。
ただ、同日の会合では「上限を設けることで企業が長時間労働を隠す懸念がある」という慎重な意見も出た。

===ここまで===


3. 「36協定」見直し始まる 残業規制、上限が焦点 実効性どう確保(毎日新聞)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

事実上、無制限の残業を認めている労使協定「36(さぶろく)協定」見直しに向けた議論が始まった。
政府は「働き方改革」の目玉の一つとして、残業時間に上限規制を導入したい考えだ。

「長時間労働を自慢する社会を変えていく」と意気込む背景には、日本の労働時間が年間1729時間とフランス(1473時間)やドイツ(1371時間)よりも長い現状がある。
短時間勤務のパートなどを除いた実質労働時間は年間2000時間で推移しており、子育てや介護を抱えた人、高齢者らの柔軟な働き方を阻害していると指摘されている。

残業時間の上限に関し、過労死のリスクが高まる「月80時間」をどこまで下げられるかが焦点だ。
政府・与党内では「60〜70時間」や「45時間」といった案も浮上している。
実効性を担保するため罰則も設ける方針だ。

上限設定の単位も論点になる。
「月70時間」とするより、「3カ月210時間」「6カ月420時間」とした方が業務の状況で一時的に残業を増やすことができ、企業側には使いやすくなる。

一方、規制の難しい仕事に対する「適用除外」をどこまで認めるかも労使で意見が分かれそうだ。
現在でも運輸業や建設業などは残業規制の適用除外となっている。
規制を強化するに当たり、新たに医師などに広げる可能性もある。

経済界からも「適用除外の拡大を求めていくことになるだろう」との声が漏れる。
しかし、ある厚労省幹部は「残業の上限を厳しくする代わりに適用除外の範囲を広げることもできるが、あまり広げると新たな『抜け穴』になりかねない」と懸念する。

労働時間だけでなく、終業から始業の間に一定の時間を置いて休息させる「インターバル規制」を導入するかどうかも過労死を防ぐ点で重要だ。
ただ、企業側の抵抗が強いだけに、現時点では検討会で踏み込むかは微妙な情勢だ。

検討会は年内にも残業の実情を踏まえて論点を整理。
これを受け、「働き方改革実現会議」が2〜3月にも具体策を打ち出す見通しだ。

実現会議が具体案をまとめても、法整備のためには労使代表による「労働政策審議会」での合意が必要だ。
政府は、来春に労政審での議論をスタートさせ、秋の臨時国会への労働基準法改正案提出を目指している。

ただ、前回の労基法改正に向けた議論(2014〜15年)でも上限規制が議題となったが、合意に至らなかった経緯がある。

===ここまで===


4. 残業時間「青天井」是正なるか 抜け穴見直しの議論開始(朝日新聞)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

残業時間の上限が事実上青天井になっている時間外労働規制の強化に向けた政府の議論が始まった。

いまの仕組みでは、労働基準法36条に基づいて、残業時間の上限は労使の合意による協定(36〈サブロク〉協定)で定めることができる
法定労働時間を超える残業には「1カ月45時間まで」という基準はあるが、行政指導の基準で法的な強制力はない。

さらに、仕事が忙しいといった「特別な事情」があれば、特別条項がついた協定を労使が結ぶことで残業時間を事実上青天井にできる「抜け穴」があり、特別条項で過労死の労災認定基準(月80時間超)を上回る時間を上限とする企業も少なくない。

総務省によると、「過労死ライン」の月80時間を超える残業をしている働き手は2015年時点で450万人。
減少傾向にあるものの、雇用者全体の8・2%を占める。
年代別・性別にみて最も高い「30代男性」は15・6%にのぼる。

厚労省によると、国内の事業場で特別条項つきの「36協定」があるのは22・4%。
特別条項の上限が過労死の基準を上回る事業場も4・8%にのぼり、大企業に絞れば、この比率は14・6%に達する。

「36協定」の見直しを巡っては、労使の代表が参加する厚労省の審議会などで議論が重ねられてきた経緯がある。
しかし、「一律に規制すれば、職場が回らなくなる」といった経営側の反対が根強く、実効性が伴う改革は実現していない。

最も厳しい見直しとして、残業時間の上限を労基法に明記して「抜け穴」をつぶし、上限を超える働かせ方をした企業に罰則を科す案が浮上している。
上限に法的な強制力を持たせず、行政指導にとどめる方法もありうる。

具体的な制度設計にあたっては、「上限を何時間にするのか」「例外をどこまで認めるのか」といった難題が待ち構える。
例外規定一つとっても、「あらゆる業界が例外入りを求めてくるため、調整は容易でない」。

===ここまで===


5. 36協定見直しで残業規制へ 「36協定」と「特別条項」の問題点を振り返る(エキサイトニュース)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

今回政府が見直しを行うのは、労働基準法の「36(サブロク)協定」
時間外労働を合法的に課すことができる制度と言われており、以前から問題視されていた。

そもそも、労働基準法では労働時間の上限が週40時間、1日8時間と定められている
しかし企業と労働組合が協定を結べば、上限を超える残業や休日出勤ができる。
これが協定の内容でそれが労基法36条に記載されているため、36協定と呼ばれている。

この協定の影響で、労働時間の上限の週40時間、1日8時間を超えて働いても36協定が適用されていれば違法性をなくすことができる。
合法的に社員に労働を課すことができるため「長時間労働を助長させる弊害になっているのでは」との見方もある制度だ。

通常、36協定を締結しても1ヶ月45時間が残業の上限として厚生労働省によって定められている
しかし、特別条項付き36協定を労働者代表との間に締結させ用いることで限度時間を超えることが可能なのだ。

「臨時的」であるかが「特別な事情」に適する条件なのだが、非常に曖昧となっている。
いずれにしても、36協定が見直されたとしてもこの特別条項も見直されないと本質的な改善は難しいと見られている。

政府が今回始めた36協定の見直しによる残業規制への働きがけを世論はどう見ているのだろう。
ネット上の反応をまとめてみた。

「残業規制、定時で強制的にタイムカード押させた後に普通に仕事させる会社が続出すると思う」
「要するに家に帰せばいいんだろって事で、家に仕事持ち帰らせて家庭不和・情報流出が頻発し挙げ句の果てには「自宅残業」なんて言葉が生まれそう」
「残業規制とか言い出す前に「タイムカードを押して帰った後に社員が自主的に勝手に職場に残っている(という設定)」みたいなのを強要してる会社をなんとかしろよ…」
「やろうとしても無駄じゃね?実際36協定とか欠片も意味ないし。うちなんか今月残業は60時間超えてるし休みは2日だけよ?深夜出動も今月だけで6回だし」

協定の見直しよりも「残業代支払いの義務」や「社内環境(雰囲気)改善」を求めるような意見も。

「残業規制?ちゃうちゃう。本当にしなあかんのは残業代の強制だよ。そしたら企業が必要のない残業は強制で帰らせるようになるから」
「残業規制とか言い出す前に「タイムカードを押して帰った後に社員が自主的に勝手に職場に残っている(という設定)」みたいなのを強要してる会社をなんとかしろよ…」

挙げられているの意見をみるだけでも今の日本の働き方を巡る問題が非常に複雑であることが分かる。
皆が働きやすさを覚えるような素敵な未来はやってくるのか。

===ここまで===


6. 「残業規制強化」で長時間労働はなくなる?サビ残対策が課題(IRORIO)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先からご覧下さい

===ここから===

政府が36協定を見直して残業規制を強化すれば、長時間労働はなくなるのだろうか?

ネット上には多くの意見がよせられている。
「サービス残業が増えるだけ」「残業代がなくなったら生活が苦しくなる」という声が多く投稿されていた。

「残業規定なんかいくらでも抜け道あるし根本的な解決になってない。サビ残時間が増えるだけだよ」
「残業の風潮をなくそうとか言われても仕事おわんねぇんだよ」
「残業規制、、、。残業代あてにしてるから規制されると生活できないんだけど」
「残業規制するなら人数を増やして給料を上げろと」
「うちは普通に残業規制ある。50時間超えたら警告。70時間超えたら医師と面談&検査。80時間超えたら残業禁止。わざわざ行政が介入しなくてもいい社会になればいいけど、そもそも会社側だけじゃなく、顧客側含めて両方の意識を変えなきゃ無理やな」

労働時間に関する調査を行ったところ、4割強の人が「サービス残業をせざるを得ないことがある」と回答。
残業の原因で多かったのは「仕事を分担できるメンバーが少ない」「業務量が多い」

長時間労働を是正するためには規制強化に加えて、適切な人員配置や業務量管理、職場の意識改革などを会社が行う必要もあるようだ。

===ここまで===


【上記の続報は以下をご参照下さい】
残業上限:月100時間未満で決定、年960時間残業の抜け穴発覚
運輸業、建設業、医師などで残業上限除外、他業界にも広がる恐れ
残業上限案:特例で年720時間(月平均60時間)まで認める方針


【参考】
よろしければ、以下も参考になさって下さいねー。


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posted by 西区地域労組 at 12:20| 雇われて働く人に関係するニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする