2012年11月13日

サービス残業:裁量労働制、年俸制、ノー残業デーにご注意下さい

年俸制、管理職、営業職、技術職などってサービス残業が普通なの?
残業代が出ない時に自力で請求できる方法とは?労働審判制度とは?

などの記事を以前ご紹介しておりました。

西区地域労働組合にご相談頂いたきっかけは不当解雇パワハラなどであったとしても、お話をお聞きするとサービス残業も強いられているケースがほとんどということもあり、また、

サービス残業はブラック企業の始まり

とも言いますので・・・

今回は、以下の記事をご紹介しておきますね。


1. 平成23年度に監督指導により支払われた割増賃金の合計額は、約146億円(日本の人事部)

===ここから===

全国の労働基準監督署が、平成23年4月から平成24年3月までの1年間に、残業に対する割増賃金が不払になっているとして労働基準法違反で是正指導した事案のうち、1企業で100万円以上の割増賃金が支払われた事案の状況を取りまとめました。

● 是正企業数:1,312企業(前年度比 74企業の減)
● 支払われた割増賃金合計額 :145億9,957万円(同 22億7,599万円の増)
● 対象労働者数:11万7,002人(同 1,771人の増)

● 支払われた割増賃金の平均額は1企業当たり1,113万円、労働者1人当たり 12万円
● 割増賃金を1,000万円以上支払ったのは117企業で全体の8.9%、その合計額は83億223万円で全体の56.9%
● 1企業での最高支払額は「26億8,844万円」(建設業)、次いで「9億8,207万円」(金融業)、「7億5,687万円」(小売業)の順

都道府県労働局や労働基準監督署には、労働者や家族の方などから長時間労働や賃金不払残業(いわゆるサービス残業)に関する相談が多数寄せられています。
労働基準監督署は、労働者などから情報が寄せられた事業場などに対して重点的に監督指導を実施しています。

===ここまで===


2. サービス残業の元凶!年俸制・裁量労働制に残業代は込みのウソ(Business Journal)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先をご覧下さい

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現在ブラック企業とされている会社の中には「以前はまともだった」というところがけっこうある。
例えば、本業が順調で労働環境はそんなに悪くなかったのが、2008年秋のリーマンショックをきっかけに、業績が急降下した会社である。

受注できるなら納期や金額などの条件がどんなに悪い仕事でも二つ返事で引き受けた。
そうやって、不景気でもけっこう忙しいのに会社は儲からないという「利益なき繁忙」にはまったツケが、「忙しい→サービス残業」「儲からない→安月給」と形を変えて、社員にしわ寄せされていく。

道を誤っても、安月給だけならまだ情状酌量の余地はある。
より罪深いのは、社員を会社に縛りつけて時間を拘束し、金銭的な見返りを与えないサービス残業のほうだ。

社員の生活時間を奪い、副収入の道を閉ざし、疲れさせて睡眠時間を奪って、その身体に負担をかける。
しかも、残業代のコストを考慮して切り上げるという歯止めが存在しないから、残業時間がどんどん長くなっても会社は平気だ。

社員にしてみれば、「こんな給料ではやっていけない」よりも「このままでは身体をこわす」ほうが悩みはより深刻で、退職の動機としてはより強いはずだ。
もし身体をこわしてしまったら転職もままならなくなる。
「給料は安くても我慢するが、サービス残業は勘弁してくれ」と思っている人は、その逆の数十倍は存在するのではないだろうか。

「ウソつきは泥棒の始まり」ということわざがあるが、「サービス残業はブラック企業の始まり」と、あえて言わせてもらおう。

世の中にブラック企業がもっと増殖してほしいと思っている人は、おそらく誰もいないだろう。
親族や知人やその子弟が間違ってそんな会社に入り、苦しんだ末にやめて社会人生活の貴重な時間をムダにする姿など見たくないはずだ。
サービス残業をさせる会社はブラック企業予備軍だと考えると、まずはサービス残業から退治して悪の根源を元から絶たなければならない。

残業代の支払いは法律で定められた会社の義務であり、社員の権利でもある。
法定労働時間(1日8時間または週40時間)を超える時間外や休日に労働をさせたら、割増賃金を「支払わなければならない」と、労働基準法37条は会社に義務づけている。

深夜労働をさせたら、さらに上積みになる。その割増率は政令で、時間外労働は25%以上、休日労働は35%以上、深夜労働は25%以上と決められている。
2010年に時間外労働が月60時間を超えた場合、超えた分の時間外の割増率を50%以上とする規定が追加されたことを、どれぐらいの数の人がご存知だろうか。

ところが、労働基準法よりも後にできた3つの制度について「この規定の例外になる」と思い込んでいる人が経営者にも社員にもたくさんいて、誤解とサービス残業を生んでいる。
それは「年俸制」「裁量労働制」「みなし労働時間制」である。

年俸制を導入しても、法定労働時間を超えたら残業代を支払わなければならない。
労働基準法の規定はそのまま適用される。

会社が支払わなかったらそれはサービス残業で、法律に違反する。
罰則は6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金だ。


会社が「年俸制だから残業代は支払わなくてもいい」と言い訳するのはおそらく、経営者の会合か何かで「残業代なんか一銭も払っていませんよ」といった年俸制導入企業の話を鵜呑みにしたからだろう。

だが、そこには大事なことが抜け落ちている。

残業代を一銭も支払わないようにするには、会社とその社員の間で「月間○時間の時間外手当(年間○時間の時間外手当)は年俸額に含まれる」という明確な合意を取り交わして文書にしておき、なおかつ実際の時間外労働がその○時間以内に収まった場合に限られる。
それを超えたら、超えた分の残業代は払わなければならない。


ましてや「年俸制・年何百万円支給」というだけの約束なら、残業代は年俸に含まれず、法定労働時間を超えた分は残業代を全額、年俸分とは別に払わなければならない。

もし、まだ年俸制ではないのに「もうすぐ年俸制にするから」と言ってサービス残業をさせていたら、よりいっそう悪質だ。
後で残業代を年俸に含めると合意しても、それをすでに支払い済みの賃金にさかのぼって適用することはできない。



===ここまで===


3. 裁量労働、ノー残業デー ・・・ 会社にダマされ、サービス残業三昧!?(Business Journal)
※以下は一部引用ですので、全文読みたい方は上記リンク先をご覧下さい

===ここから===


● 裁量労働制
裁量労働制では、出勤時間、退勤時間の決まりもタイムカードもなくすことができ、勤務時間と残業時間の区別がつかなくなるので、適用を受けるのは簡単にはいかない。
まず、適用範囲が専門業務型と企画業務型に限定されている。

○ 専門業務型
専門業務型はシステムエンジニアや研究職、証券アナリスト、いわゆる「士業」など19業務しかない。
営業や総務や経理のような、どこの会社にも共通してあるような職種は、ことごとく適用外だ。

○ 企画業務型
企画業務型とは、経営の意思決定に直接関与するような企画立案、調査・分析の仕事で、大企業の「経営企画室」の仕事がそれに近いが、商品企画や販売企画などは対象外である。
そのように専門職やエリート部門がほとんどで、若手社員にサービス残業を命じてやらせるような仕事のほとんどは無関係である。

導入の手続きも年俸制よりはるかに複雑。
専門業務型は労使協定の締結が必要で、企画業務型は労使委員会で5分の4の賛成が必要になる。
労働基準監督署にも届け出なければならない。

もし会社が「もうすぐ裁量労働制にするから」などと言い訳してサービス残業をさせようとしたら、「職種は何か?」「手続きはどうするのか?」など、突っ込みどころ満載だ。

例えば、IT関係でひたすらプログラムの検証作業ばかりやっている人は、専門業務型の対象にはならない。
裁量労働制を適用させてサービス残業をさせようと、その人を名ばかりの「システムエンジニア」に仕立て上げれば、労基署への虚偽の届出になり、刑事罰も覚悟である。


● みなし労働時間制
「みなし労働時間制」は外回りの営業マンも対象になるので、最もサービス残業の隠れみのに使われやすいかもしれない。
「営業マンの給料には残業代が含まれている」というのは、このみなし労働時間制を指していることが多い。

だがそれも、「月間残業○時間込み」とあらかじめ決めておく必要がある。
この○時間を超えた分は残業代の支払いが必要で、それをしなかったらサービス残業になる。

「残業代込みで給料を払っているんだから、会議はいくら長引いてもいい」
「みなし労働時間制で、5時間はまだ残業込みになる時間内なので、残業代は一銭も払わなくていい」

という解釈は、法的には通用しない。

みなし労働時間制は事業場外つまり会社の外での労働の部分のみが対象で、社内での事務作業や会議は、それとは別扱いで残業代を払わなければならないからである。


● ノー残業デー
社員にサービス残業をさせる言い訳には、こんなものもある。

「月に25時間までしか残業できないという、労働組合との取り決めがある」
「水曜日はノー残業デー」
「残業時間を減らすように、労働基準監督署から言われている」
「ビルが使えるのは夜7時まで」

もちろん、労働組合との取り決めがあろうと、「ノー残業デー」であろうと、労基署から何を言われていようと、残業はさせる。
しかし後がうるさいので記録は残さない。
タイムカード上では退勤したことにする。

当然、サービス残業である。
夜7時に守衛さんが来て会社のビルを追い出されても、近くの貸会議室や喫茶店で会議の続きをやったりする。

つまり、労働組合との取り決めの25時間とは「残業代の上限」にすぎず、それを超えたら全部サービス残業。
ノー残業デーとは社員がサービス残業で会社に無料で勤労奉仕する日を意味し、労基署に残業時間を減らした証拠を見せるために、残業代がつく時間をサービス残業に置き換えるのだ。


こんなことで、いいのだろうか?

サービス残業はブラック企業の始まり。
「しょうがない」とあきらめていたら、自分の会社はやがてブラック企業になっていく。

今の日本には、労働基準法で定められた権利を正当に主張すると、「こんな権利ばかり主張する人間を生んだ日本国憲法を改正せよ」と憲法論議にすり替えて批判されるようなおかしな論調がはびこっていて、言いたいことを言えずに泣き寝入りさせられかねない「時代の空気」が漂っている。

それは結局、ブラック企業を増殖させてしまうことになる。
サービス残業一つとっても、社員は言うべきことをはっきり言ったほうが、会社のためにもなる。

匿名の口コミサイトで「俺の会社はブラック企業」と自虐的に誹謗中傷して会社の評判をおとしめているだけでは、状況は少しも改善しない。


===ここまで===


【参考】
よろしければ、以下も参考になさって下さいねー。


どんな解雇なら不当で、どんな解雇なら不当ではないの?
なぜ会社は辞表(退職願・退職届)を書かせようとするのか?
「クビだ!」等と言われた時、やるべきこととやってはいけないこと
社長や上司の一言で即日解雇って、あり?なし?

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労災認定基準:労働基準監督署はどんな基準で労災を判断するのか
うつ病等の労災認定基準:パワハラ、セクハラ、長時間労働など
勤務先の会社の労災保険加入状況を調べる方法

36協定(サブロク協定)について最低限知っておきたいこと
サービス残業:裁量労働制、年俸制、ノー残業デーにご注意下さい
年俸制、管理職、営業職、技術職などってサービス残業が普通なの?
残業代が出ない時に自力で請求できる方法とは?労働審判制度とは?
自社製品の購入を強制された時って、断ったらダメなの?
パワハラ(パワーハラスメント)を厚生労働省が6類型に分類
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労働組合とは(1)(超基本編)
労働組合とは(2)(「社内に労働組合がない時は?」編)
労働組合とは(3)(「労働組合の種類って?」編)
労働組合とは(4)(「労働組合のあるべき姿って?編)」
労働組合とは(5)(「労働組合の存在意義って何だろう?」編)
労働組合をつくったり加入したりすることに社長は反対できるのか?
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posted by 西区地域労組 at 19:45| 知ってトクする!こんな話あんな話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする