2011年01月10日

労働組合とは(5)(「労働組合の存在意義って何だろう?」編)

※そもそも労働組合が何なのかよくわからない、労働組合のメリットがよくわからないなど、労働組合についてまずは基本的なことが知りたいという方は、先に以下の記事をご覧下さいませ。

労働組合とは(1)(超基本編)
労働組合とは(2)(「社内に労働組合がない時は?」編)
労働組合とは(3)(「労働組合の種類って?」編)
労働組合をつくったり加入したりすることに社長は反対できるのか?
解雇やサービス残業、パワハラやセクハラ等に対抗する方法:団体交渉(団交)
労働組合のある会社はブラックじゃない?御用組合(名ばかり労働組合)に注意

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「労働組合とは(4)(「労働組合のあるべき姿って?」編)」

という記事を、以前ご紹介しておりましたが、この記事とも関連する記事を見つけたのでご紹介致します。

今回ご紹介する記事というのは・・・

これです。
※特に、労働組合の関係者は必見の記事です

労働組合って必要なんだけどね(Business Media 誠)


===ここから===

時代が変わることで不要になるものがあります。
反対に時代の変化に伴い、新たに必要になるものもあります。

ある組織や団体、企業が、時代の変化に応じてその役割を変化させていけば、組織の価値は時代が変わっても失せることはありません。
しかし、「今までやってきたことを一切変えたくない」というのであれば、組織自体の存在意義が問われることになります。


例えば、「今や、官が民を率いる時代ではない」などと言われ、「官の縮小」「権限削減=規制緩和」が叫ばれることが多くなりました。
しかし実際には、規制緩和があれば官の役割はそれまで以上に重要になります。

規制緩和を成功させるためには、違法行為の監視とセーフティネットの提供が不可欠ですが、2つとも民間では果たしにくい役割です。
規制緩和と同時に官組織を小さくしてしまうと、悪徳業者がはびこり、市場からはじかれた人が路頭に迷ってしまいます。

必要なことは「規制を廃止すると同時に、今まで規制を作ったり運用していたりした人と組織を、市場の監視と、セーフティネットの提供に割り振ること」なのです。
ところが多くの役所が、不要になりつつある従来の役割にしがみつき、積極的に新しい役割を担おうとしません。
だから「そんな役所はもういらない」という話になってしまうのです。

農水省のかつての役割は「小作農と農業を守る」ことだったのでしょう。
その役割のままなら、産業規模も従事人口も少なくなった今では、昔のような人数や予算は不要です。
しかし、「食の安全を守る」のが仕事だと再定義すれば、その役割は昔より重要なはずです。

昔と違って今は、世界中から食べ物が輸入されるし、新しい農薬や、遺伝子組み換えを始めとした新技術も登場してきています。
また同じ食品でも、産地などブランドによって大きく異なる価格が付けられています。
表示の真偽や安全性など、市場の監視機能の重要性は昔より格段に高まっています。

それなのに新たな役割を果たすどころか、従来の役割をさらに固定化し、「守っているのは食の安全ではなく、米の高値と農業票をとりまとめてくれる農協と、農水省の組織」であるかのような振る舞いを続けていては、「何のための役所なのか?」という話になってしまいます。

労働組合も、時代に応じた役割転換ができていないために存在意義が疑われている代表的な組織でしょう。
労組の組織率はどこでも大きく下がっています。
しかしながら、昔と比べて労組の必要性が小さくなったわけではありません。
むしろ昔より今の方が重要なはずです。


バブル崩壊までの日本は経済成長していました。
ところが今は縮小している市場もたくさんあります。

労使間での成果の配分を巡る交渉は、パイ全体が大きくなっていた昔より今の方が熾烈(しれつ)なはずで、こういう低成長時代こそ労組の存在価値は高くなるはずです。
それにも関わらず、今、既存労組の存在価値を認める人は多くありません。

それは労組(の幹部)が、自分たちの役割を時代に応じて変化させることを拒み、相変わらず50年前と同じ活動を続けているからです。

例えば、彼らはいまだに労使問題とは関係の薄い政治問題にも関わり続けています。
契約途中で雇い止めにあったり、法律で加入義務がある社会保険に未加入のまま働かされるなど、ギリギリのところまで虐げられている労働者にとって、しばしば労組の掲げる「●●戦争断固反対!」というスローガンが自分たちの利益につながるとは納得しがたいでしょう。

また、いまだに正社員以外の労働者を完全に対等な仲間とは認識していません。
一部では、非正規労働者も組織に入れるようにしようという動きもありますが、あくまで周辺的な活動にすぎません。

加えて、労組は経営者よりも相当に“時代遅れ”です。

例えば、彼らはいまだに「男性が外で働き、女性は家で家事と育児を担当」という概念から抜け出せていません。
このため、「育児休暇はもちろん有給休暇さえ満足にとらず、辞令1本で単身赴任もいとわない」という男性の働き方の改善にはまったくもって消極的で、交渉といえば賃金や賞与のことばかりです。

労組が時代から取り残されている1つの要因は、彼らが経営者側に比べても圧倒的に国内志向で、世界の動きを知らないことにあるでしょう。

女性の活用方法、多様性を尊重することの意義、非正規労働者の増加への対応方法や、大組織のガバナンスのあり方など、経営者側は世界の先進的、戦略的な動きをビビッドに目にしています。

一方、労組はリーマンショック直後に生活費が上がったという理由で賃上げの要求をして、経営者側からだけでなく、労働者側からも嘲笑されるなど、マーケティングという概念さえ理解せず、交渉の立ち居振る舞い方をまったく間違えています。

人事政策に関しても、経営者側が世界中の支社の従業員の採用や育成、評価を手がけているのに対して、労組は日本だけで分断して組織され、日本人だけで運営されています。
これではいつまでも日本だけで通用する理屈を振り回すことになるでしょう。

逆に言えば、労組がもしも、

(1)政治団体ではなく、労働者の権利保護団体であることを明確にし、
(2)最も搾取されている労働者層を支持基盤とし、
(3)時代遅れの働き方ではなく、新しい世代が求めるライフスタイルを理解・支持して経営陣に要求し、
(4)視野を世界に広め、戦略的な動き方を学べば、

労組の存在意義を感じる人は、その昔彼らが隆盛を誇った時よりも多くなるはずです。

時代の要請に応じて使命を定義し直せば生き残れる組織も、過去から続く行動や考え方をかたくなに変えたくないというのなら、「存在意義自体が不明」という時代の審判を受ける日が遠からずやってきてしまうのではないでしょうか。

===ここまで===


労働組合は、何のために存在するのか?
労働組合は、誰のために存在するのか?
労働組合に、求められていることとは一体何なのか?
労働組合に、できることとは一体何なのか?

これらを踏まえた上で、現状はどうなのか?
乖離しているのであれば、どうすればいいのか?

労働者の権利を保護するとは、どういうことなのか?
最も搾取されている労働者層とは、どのような層なのか?
最も搾取されている労働者層が、本当に困っていることは何なのか?

どのような点が、時代遅れなのか?
組織率が下がっている原因は、労働組合の内部にあるのではないのか?
それを見ないようにしているだけではないのか?

何が、視野を狭めてしまっているのか?
広い視野を持てないのは、なぜなのか?
戦略的な動き方とは、どういうことなのか?

などについて、改めて考えさせられるいい記事ですよねー、ホント。
(^^)

西区地域労働組合の中でも、機会を設けて是非話し合ってみたいものですよねー。
(このような話し合いが、ざっくばらんにできる労働組合でなければ、未来はないのかもしれないと感じますし・・・(汗))


皆様は、どう思われますか?


【参考】
よろしければ、以下も参考になさって下さいねー。


どんな解雇なら不当で、どんな解雇なら不当ではないの?
なぜ会社は辞表(退職願・退職届)を書かせようとするのか?
「クビだ!」等と言われた時、やるべきこととやってはいけないこと
社長や上司の一言で即日解雇って、あり?なし?

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労災認定基準:労働基準監督署はどんな基準で労災を判断するのか
うつ病等の労災認定基準:パワハラ、セクハラ、長時間労働など
勤務先の会社の労災保険加入状況を調べる方法

36協定(サブロク協定)について最低限知っておきたいこと
サービス残業:裁量労働制、年俸制、ノー残業デーにご注意下さい
年俸制、管理職、営業職、技術職などってサービス残業が普通なの?
残業代が出ない時に自力で請求できる方法とは?労働審判制度とは?
自社製品の購入を強制された時って、断ったらダメなの?
パワハラ(パワーハラスメント)を厚生労働省が6類型に分類
会社が辞めさせてくれない、辞めたいのに退職させてもらえない時には

勤務先の会社の雇用保険加入状況を調べる方法
雇用保険料が天引きされていたのに失業金がもらえない時
長時間労働等で自主退職する前に知っておきたい失業金の事

企業の厚生年金と健康保険の加入状況や保険料納付状況を調べる方法
給料から天引きされた年金の納付状況を確認する方法

労働者って誰のこと?正社員以外も労働者なの?
労働法って何?労働基準法(労基法)と何がどう違うの?
労働契約法って何?労働基準法とどう違うの?
就業規則って何?法律違反になるケースって?
雇用契約や就業規則と労働基準法(労基法)ではどちらが優先されるか?

解雇やサービス残業、パワハラやセクハラ等に対抗する方法:団体交渉(団交)
ブラック会社に泣かされないためにも知っておきたいこと
ブラック会社に泣かされないためにやっておきたいこと
「就活とブラック企業――現代の若者の働きかた事情(ブラック企業の見分け方など)」

労働組合とは(1)(超基本編)
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posted by 西区地域労組 at 18:20| やさしく学ぶ!労働に関する用語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする