2010年08月03日

職場いじめ倍増、パワハラなどで自主退職に追い込む傾向

職場いじめとは、

「職場での、同僚や上司などによるいじめのこと」

ですよね。
職場いじめの代表的なものとして、例えば以下のようなものが挙げられます。

セクシャルハラスメント(セクハラ)
力関係などを利用して相手の望まない性的言動を強要することです。
性的言動には、性的な冗談やからかい、食事やデートなどへの執拗な誘い、性的な事実関係を尋ねること、身体への不必要な接触、性的な噂を意図的に流すこと、性的関係の強要などがあります。
セクハラの定義や要件は、男女雇用機会均等法11条1項に定められて、次の2つについてセクハラであると定めています。
※セクハラに当たるかどうかは、あくまでも受けた側の主観が尊重されます

1. 職場において行われる性的な言動に対する労働者の対応により、労働条件について不利益を受けること
2. 職場において行われる性的な言動により、労働者の就業環境が害されること

パワーハラスメント(パワハラ)
組織における権力や地位を利用した嫌がらせのことです。
職権を利用して、業務の範囲を超えて命令や暴言などを繰り返し行うことを言います。
上司による「ひどい罵倒・中傷」「暴力」「執拗で無理な要求」等、部下への嫌がらせをさします。
※セクハラについては男女雇用機会均等法11条1項で定義づけされていますが、パワハラでは正式な定義付けはまだされていません


また、産業カウンセラー(働く人たちが抱える問題を自らの力で解決できるよう援助する民間資格のこと)の養成などを行っている日本産業カウンセラー協会の調査によると、以下のような状況が浮き彫りになっています。

・職場いじめの相談等がある:約8割
・職場いじめの内、パワハラが占める割合:約8割
・職場いじめの内、「罵る・怒鳴る・威嚇する」に該当するもの:68%
・職場いじめの内、「仲間外れ」に該当するもの:54%
・いじめる側といじめられる側との関係:「上司と部下」が85%

特にここ最近、これらの職場いじめが増加傾向にありますが・・・

それは一体どうしてなのでしょうか?
職場いじめに遭った場合、どうすればいいのでしょうか?

これらについて考える上で、役に立つかもしれない記事を3つご紹介します。


1. 「職場のいじめ5年で倍、自主退職へ追い込む…労働局へ相談増加(読売新聞)」

===ここから===

大阪労働局が2009年度に受け付けた民事上の個別労働紛争に関する相談が、前年度より11・4%増加し、過去最多の2万2472件に上ったことがわかった。
内訳では、

「退職勧奨」(2825件)、
「職場でのいじめ・嫌がらせ」(2701件)、
「雇い止め」(1227件)

がいずれも5年前に比べて倍増、合わせて全体の約3割を占めており、同局は

「経営環境の厳しさから、自主退職に追い込もうという動きが出ているのでは」

と分析している。

同局は労使間の民事上のトラブルについて、助言・指導を行うほか、紛争調整委員会によるあっせんで解決を促している。
このうち、「いじめ・嫌がらせ」で指導・助言やあっせんに至ったのは184件で、その7割は上司によるもの。

具体的には、

「職場の雰囲気を和ませるため」とハサミを投げつけられた
▽体調不良を申し出たら、「俺もうつになりたい」と嫌みを言われた
▽上司のいじめを苦に自殺を図ったら、雇用主に「君が死んでも関係ない」と暴言を吐かれた

――などで、
「退職勧奨を拒んだら狭い部屋に入れられ、『トイレと食事以外は動くな』と強要され、退職を余儀なくされた」
との事例もあったという。

同局は

「企業側に『容易に解雇はできない』という法令順守の意識が高まっており、職場内で自主退職に追い込む態度や発言が目立つのは、その反動ではないか」

としている。

===ここまで===


2. 「心の電話相談、過去最多 将来への不安が13%増(47 NEWS)」

===ここから===

全国19カ所の労災病院で受け付けている「勤労者 心の電話相談」の、2009年度の相談件数が前年度より1649件増え、過去最高の2万5725件に上ったことが、労働者健康福祉機構のまとめで分かった。

将来への不安に対する相談が前年度比で約13%増えており、福祉機構は

「不況で職を転々とせざるを得ない状況の中で、新しい環境になじめず、社内のいじめへの悩みや、高齢の労働者を中心に、リストラや派遣切りなどへの不安の訴えが増えている」

としている。

集計によると、相談の50・6%が女性。
年齢別では40代が27・1%で最も多く30代が20・7%、50代が13・4%だった。

職場の問題では「上司との人間関係」が2741件で最多。
精神の問題では「将来に対する不安感」が9947件(前年度8806件)で最も多く、
次いで「落ち着けない」7388件、
「イライラ・不安定」5693件と続いた。
「自殺願望」も597件あった。

心の電話相談は00年から全国の労災病院で始まり、産業カウンセラーや臨床心理士が無料で相談に乗っている。


===ここまで===


3. 「隠蔽したがる会社、労災認定を勝ち取る方法 -仕事、職場の揉め事対処法-(プレジデントロイター)」

===ここから===

業務に起因するうつ病などの精神疾患に対する労災認定が近年増加している。
10年以上前は、精神疾患による労災を労働基準監督署に申請しても認定されることはほとんどなかったが、労災認定基準の改正や見直しにより申請・認定件数が急増。
2008年度は、過労自殺を含めて申請数は927人、認定数は269人に達している。

精神疾患が労災として認定される要件は主に2つある。
一つは長時間労働で睡眠不足に陥り、うつ病などになった場合である。
この場合の長時間労働とは、1カ月の時間外労働時間が100時間超とされているが、絶対的な基準ではなく100時間以下でも認定されるケースはある。

もう一つはハラスメント、いわゆる職場のいじめにより発症した場合である。
2種類あり、セクハラが原因の場合は認定される可能性が極めて高い。
セクハラ以外の部下に対する上司のいじめなどについても、近年は認定されるケースが増えている。


この2つが典型的なケースであるが、もちろんこれ以外でも認定の可能性はある。

たとえば、仕事中に車を運転して事故を起こしたら労災事故になるが、それが原因でさらにうつ病などを発症した場合だ。
あるいは、企業合併などで職場環境が急変し、極度のストレスを抱えて発症した場合も認定される可能性が高い。

ただし、認定されるには精神疾患が業務に起因することを証明する必要がある。
労災保険の給付手続きは、労働者本人または遺族が労基署に申請し、申請後、担当の監督官が労働者・遺族・使用者・同僚などの関係者から事情を聞いて認定の可否を判断する。
その際、会社側が事実を認めるなど協力的であれば認定されやすいが、現実には仕事の関連で発症した疑いが相当程度ある場合でも、事実を隠蔽し、業務外で発症したと主張する会社が多いのが実態だ。

認定されるためには、できるだけ事実を証明する証拠を揃えておくことだ。

第一に、うつかなと思ったら精神科や心療内科を受診し、経緯をきちんと説明する。
医師のカルテは有力な証拠となる。

そして自ら事実を手帳などに記録しておく。
サービス残業を含めた日々の労働時間をはじめ、出社・退社の時刻や仕事の内容などをメモで残す。
また、労働時間に関しては、パソコンの使用時間や取引先とのメールのやりとりの時刻など電磁的記録は証拠価値が高い。

ハラスメントを受けた場合は、メモに残すだけでなく、できれば信頼できる友人や同僚に話をすることだ。
いざというときに証言してくれる可能性もある。


現在、総申請数の約20〜30%が認定されているが、仮に認定を受けられなくても、行政訴訟での労災認定を求めて裁判に訴える方法もある。
実際に5割の確率で原告が勝利しており、そのためにも証拠を残しておくことが重要だ。

【会社が非協力的でも労災認定を得るには】
・証拠1:医師の診断書
うつの診断書、睡眠障害の診断書、入社前の疾患の治癒証明など
町のクリニックでもよいが、仕事上のストレスに関する理解が不足している病院はNG

・証拠2:本人のメモ
出社・退社時間、ハラスメントの内容など
出来事の日時と場所、内容と、そのときの自分の心理状態を詳しくメモする

・証拠3:同僚の証言
職場環境、ハラスメントの実態など
現役社員からの協力は難しいことが多いため、利害関係のない退職した同僚の協力が得られるかがカギ

・証拠4:動かぬ証拠
メール、出勤の記録など
労働時間やハラスメントの事実がわかるものは保存

===ここまで===


「パワハラ、長時間労働などの先にあるものとは?」
という記事の中でも以前明記しましたが・・・
「自分さえ我慢すれば・・・」と必死で我慢していても、その先に待っているのは、

・会社都合なのに自主退職に追い込まれる → 就職難 → 貧困
・うつ病 → 自殺
・過労死
・突然、反社会的にキレる

などではないでしょうか?
そんな事態に陥る前に、「第三の道」を探っておきませんか?


【参考】
よろしければ、以下も参考になさって下さいねー。


どんな解雇なら不当で、どんな解雇なら不当ではないの?
なぜ会社は辞表(退職願・退職届)を書かせようとするのか?
「クビだ!」等と言われた時、やるべきこととやってはいけないこと
社長や上司の一言で即日解雇って、あり?なし?

会社が労災を認めない、会社が労災の申請をしてくれない時の対処方法
労災認定基準:労働基準監督署はどんな基準で労災を判断するのか
うつ病等の労災認定基準:パワハラ、セクハラ、長時間労働など
勤務先の会社の労災保険加入状況を調べる方法

36協定(サブロク協定)について最低限知っておきたいこと
サービス残業:裁量労働制、年俸制、ノー残業デーにご注意下さい
年俸制、管理職、営業職、技術職などってサービス残業が普通なの?
残業代が出ない時に自力で請求できる方法とは?労働審判制度とは?
自社製品の購入を強制された時って、断ったらダメなの?
パワハラ(パワーハラスメント)を厚生労働省が6類型に分類
会社が辞めさせてくれない、辞めたいのに退職させてもらえない時には

勤務先の会社の雇用保険加入状況を調べる方法
雇用保険料が天引きされていたのに失業金がもらえない時
長時間労働等で自主退職する前に知っておきたい失業金の事

企業の厚生年金と健康保険の加入状況や保険料納付状況を調べる方法
給料から天引きされた年金の納付状況を確認する方法

労働者って誰のこと?正社員以外も労働者なの?
労働法って何?労働基準法(労基法)と何がどう違うの?
労働契約法って何?労働基準法とどう違うの?
就業規則って何?法律違反になるケースって?
雇用契約や就業規則と労働基準法(労基法)ではどちらが優先されるか?

解雇やサービス残業、パワハラやセクハラ等に対抗する方法:団体交渉(団交)
ブラック会社に泣かされないためにも知っておきたいこと
ブラック会社に泣かされないためにやっておきたいこと
「就活とブラック企業――現代の若者の働きかた事情(ブラック企業の見分け方など)」

労働組合とは(1)(超基本編)
労働組合とは(2)(「社内に労働組合がない時は?」編)
労働組合とは(3)(「労働組合の種類って?」編)
労働組合とは(4)(「労働組合のあるべき姿って?編)」
労働組合とは(5)(「労働組合の存在意義って何だろう?」編)
労働組合をつくったり加入したりすることに社長は反対できるのか?
労働組合があればブラック企業じゃない!?御用組合(名ばかり労働組合)に注意

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労働基準監督署(労基署)、ハローワーク、総合労働相談コーナーの違い
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posted by 西区地域労組 at 18:05| 知ってトクする!こんな話あんな話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする